海水
海水の組成
海水は様々なものが溶けています。
塩化ナトリウムはいわゆる塩で、食塩として食卓に欠かせない存在です。
※にがりは豆腐を作るときに使われるものです。
塩分
海水にどれくらい塩類が溶けているのかを表しているのが塩分です。
海水1kgには塩類が約35g含まれていて、これを塩分で表すと35‰(パーミル)です。
‰(パーミル)は千分率を表す記号です。例えば%は?/100を表しますが、‰は?/1000を表します。
海洋の層構造
海洋は主に水温の変化をもとに3つの層に分類されます。
表層混合層
海洋の3つの層構造のうち、最も上にある層。
よく混合されているため、上下での温度差はあまりない。
季節や場所による温度差が大きいのが特徴。
水温躍層
海洋の3つの層構造のうち、真ん中の層。
温度が急激に変化するのが特徴。
深層
海洋の3つの層構造のうち、最も下にある層。
季節や場所による温度差が小さいのが特徴。
表層混合層と深層は、よく対比されます。
表層混合層は季節や場所によって温度が全然違います。
深層は季節や場所での違いはほとんどありません。
海流
海流とは海の横方向の流れのことです。
黒潮→北太平洋海流→カリフォルニア海流→北赤道海流→黒潮のようにぐるぐると一連の流れでつながっている海流があります。これを環流といいます。
ちなみに環流は西側のほうが強く流れて、これを西岸強化といいます。
鉛直方向の海水の流れ
鉛直方向(上下方向)には海水は移動しにくいです。
鉛直方向の循環はものすごく時間がかかり、約1000~2000年かかると考えられています。
密度の高い水は、温度が低くて、塩分が高いという条件が必要です。
※水の密度は約4℃で最大になります。
塩分が高くなるためには
水だけ量が減ると塩分は高くなります。水だけ減るためには「水が蒸発する」か「水が氷る(凝固)」の2つが考えられます。
そのうち、「水が蒸発する」という変化は水温が高いときによく起きるので、水温が低いときに密度が高くなると対応しません。
その条件が満たされていて海水が沈み込んでいるのは大西洋の北部です。
海洋の運動まとめ
- 海水1kgには約35gの塩類が含まれている。
- 海洋は3つの層構造になっていて、深い場所ほど水温は低い。
- 水平方向の海水の流れを海流という。海流は風により発生する。
- 海水の上下方向の循環には長い年月がかかる。