雲の正体
空に浮かぶ雲のことは、おそらくほとんどの人が毎日見ていると思います。
では、その雲は何でできているのでしょうか?
残念ですが、この答えは違います。
雲が水蒸気でできていると考えている人はとても多くいます。
雲は水滴や氷の粒の集まりだよ
水蒸気ではなく、水滴や氷の粒の集まり
水蒸気
つまり空気中で色々あって、水蒸気が水滴や氷の粒に姿を変えて雲ができています。
空気中に含むことができる水蒸気の量には限界があります。この限界の水蒸気の量は飽和水蒸気量と飽和水蒸気圧という数値で表します。
空気中に含むことができる最大の水蒸気の量のこと。
単位は\(g/{m}^3\)(グラム毎立方メートル)
空気中に水蒸気が最大に含まれているときの、水蒸気の圧力のこと。
単位はhPa(ヘクトパスカル)
飽和水蒸気量と飽和水蒸気圧は対応しています。(どちらかが倍になれば片方も倍になります)
下の図のように飽和水蒸気量も飽和水蒸気圧も気温が上昇するほど量や圧力が増えます。
※hPaのhは必ず小文字で、Pは大文字、aは小文字です。
雲のでき方
雲のでき方を説明していくために、まずこのGIFを見てみてください。
雲ができるためには大きく、4つのポイントが存在します。
- 空気塊が上昇する。
- 気圧が下がって空気塊が膨張する。膨張することによって空気塊の温度が下がる。
- 温度が下がることによって、空気の温度が露点を下回り、水蒸気が凝結する。
- 雲ができる。
1、空気塊が上昇する。
2、気圧が下がって空気塊が膨張する。膨張することによって空気塊の温度が下がる。
3、温度が下がることによって、空気の温度が露点を下回り、水蒸気が凝結する。
4、雲ができる。
空気が上昇したら、雲ができる
※高気圧だと逆に空気が下降しているので雲がなくなって晴れになりやすいです。
十種雲形
ちなみに雲は形成される高度や特徴から10種類に分類され、十種雲形と呼ばれています。
「空を見よう。本を読もう。」
雲については教科書でも書ききれないほど魅力があります。天気についてより深く学ぼうと思ったら、まず雲について調べてみることがおススメです。雲について知りたいと思ったとき、おすすめの本があります。荒木健太郎さんが書いている「雲を愛する技術」「世界でいちばん素敵な雲の教室」です。この本には沢山の写真や図が使われていて、とてもわかりやすいです。本を読むと空を見てみようと思えます。
この本は一例ですが、地学で学んだ分野はどれもたくさんの本が出版されています。初心者向けにわかりやすい本も多いのでぜひ本屋さんで地学のコーナーを探してみてください。
あと、おすすめの本があればコメント欄で教えてください。