- 本の要約
- 感想
- 読みたくなった本ランキング!
- 12位 不思議の国のトムキンス(1940)著:ジョージ・ガモフ
- 11位 雪(1938)著:中谷宇吉郎
- 10位 プリンシピア(1687)著:アイザック・ニュートン
- 9位 ホーキング、宇宙を語る(1988)著:スティーブン・W・ホーキング
- 8位 天体の回転について(1543)著:ニコラウス・コペルニクス
- 7位 日本列島の誕生(1990)著:平朝彦
- 6位 化学の歴史(1965)著:アイザック・アシモフ
- 5位 磁力と重力の発見(2003)著:山本義隆
- 4位 物理学とは何だろうか(1979)著:朝永振一郎
- 3位 誰が原子をみたか(1976)著:江沢洋
- 2位 ケプラーの夢(1634)著:ヨハネス・ケプラー
- 1位 星界の報告(1610)著:ガリレオ・ガリレイ
- まとめ
- 本の情報
本の要約
予備校で化学を教えている著者が、様々なジャンルにわたる科学の名著50冊分を、短い文章でわかりやすく紹介してくれる本。
感想
本を紹介する本はたくさんありますが、科学版の名著案内はそんなに多くありません。
私は読み物として科学の本は、大きく2種類に分類できると思っています。
ひとつは最新の知識や研究を学べる流動性が高い本です。このタイプの本は発行された瞬間が一番本としての需要が高く、時間が経つほど情報が古くなるので需要が下がっていってしまう傾向があります。
もうひとつは、いわゆる名著と呼ばれる本です。このタイプの本は今後科学が発展して新しい発見が多く見つかっても、普遍的に読み続けられることが多いです。時代の変化に左右されにくい本とも言えるかもしれませんね。
どちらの本も素晴らしい面があります。この本では後者の普遍的にこれからも読み続けられる名著が主に紹介されています。
本を紹介したり解説したりする本は、お手軽に本の内容を掴むことができます。この本でも、50冊の名前を聞いたことがある、読んだことはないけれど有名な数多くの本の内容を知ることができます。もちろん、そういった活用方法でもいいと思います。私自身も最初はそういったリターンを期待してこの本を読みました。
ただ、本を紹介する本に対して、私がいい本かどうかを考える基準は、わかりやすい解説文であるかや、紹介している本の種類ではありません。私は解説や紹介した本が読みたくなるかどうかという点を重視しています。これに対しては賛否あるかもしれませんが本はやっぱり読んでこそだと思っています。特に名著なら読まないともったいないと思います。
ちなみにこの本で紹介された本は、
めちゃくちゃ読みたくなりました。
なのでこの本はとてもいい本だと断言できます。みんなこの本をきっかけに本屋や図書館に行って知の冒険を楽しみましょう!
読みたくなった本ランキング!
12位 不思議の国のトムキンス(1940)著:ジョージ・ガモフ
ビッグバン宇宙論を提唱した著者が一般の人向けに、相対性理論をはじめとした、当時最新の物理学を説明した本。多くの科学関係者がおすすめする一冊みたいです。
11位 雪(1938)著:中谷宇吉郎
いまなお世界中に知れ渡っている、雪の結晶を分類した「ナカヤダイヤグラム」を発表した著者が、雪の結晶や研究などについて書いた本。写真や図もたくさん掲載されているらしい。
10位 プリンシピア(1687)著:アイザック・ニュートン
ニュートンといえば万有引力の法則があまりにも有名ですが、その万有引力の法則についても書かれた本。この本の出版にはハレー彗星で有名なハレーが尽力したらしいです。(出版費用はハレーが全額負担しました)
9位 ホーキング、宇宙を語る(1988)著:スティーブン・W・ホーキング
少し前、映画にもなり有名なホーキング博士が、宇宙論についてや統一理論に向けた科学の歴史を説明してくれている本。正直内容は難しいらしいが、以前から気になっていた本なので、ぜひ読んでみたい。
8位 天体の回転について(1543)著:ニコラウス・コペルニクス
地動説について記載したターニングポイントとなる一冊。ちなみにコペルニクスがこの本を書いたのは亡くなる直前で、完成した本をほぼ一目しか見ていないみたいですよ。
7位 日本列島の誕生(1990)著:平朝彦
日本列島形成の謎を解き明かしてくれる一冊。丁寧に研究の流れが説明されていて、地学研究とはどういうものかを知ることができる。
6位 化学の歴史(1965)著:アイザック・アシモフ
SF作家として有名な著者が、化学の歴史について説明した本です。内容はかなりわかりやすいみたいです。化学が先人たちの地道な積み上げで発展してきたことがわかる一冊。
5位 磁力と重力の発見(2003)著:山本義隆
17世紀科学革命以前の科学の歴史について説明されている本で、様々な賞をしている。綿密に調べられて書かれていて、読むと科学史の奥深さを味わうことができるらしい。
4位 物理学とは何だろうか(1979)著:朝永振一郎
ノーベル物理学賞を受賞した著者が、物理学史について記載した本。丁寧に書かれていてじっくり読みたい一冊。
3位 誰が原子をみたか(1976)著:江沢洋
物理学の海外の書籍を多数翻訳した著者が、中高生向けに書いた本です。中高生と行った実験をもとに公式よりも大切なことや考えることの大切さを教えてくれる本らしいです。
2位 ケプラーの夢(1634)著:ヨハネス・ケプラー
ケプラーの三法則で有名なケプラーが書いたSF小説。400年も前に書かれた月旅行物語には当時の最先端の科学知識が詰まっているらしい。読んでみたい。
1位 星界の報告(1610)著:ガリレオ・ガリレイ
天体望遠鏡を発明したガリレオ・ガリレイが、望遠鏡を使って発見したことを紹介している本。超有名な4つの木星の衛星(ガリレオ衛星)を発見したことも、この本で紹介されています。ガリレオはこの本が原因で、裁判にかけられることになります。
まとめ
本の情報
タイトル:科学の名著50冊が1冊でざっと学べる
著者:西村能一
出版社:KADOKAWA
発行年:2020年