火成岩とは
マグマが冷えて固まってできた岩石を火成岩と言います。
深成岩と火山岩
種類 | 組織名 | 組織の説明 | 冷え方 | 冷えた場所 |
深成岩 | 等粒状組織 | 構成している鉱物の粒子が大きく、大きさがある程度揃っているのが特徴。 | ゆっくり | 地下深く |
火山岩 | 斑状組織 | 大きく目立つ斑晶と、細かい結晶とガラスからなる石基で構成されている。 | 急冷 | 地表付近 |
等粒状組織と斑状組織
深成岩と火山岩は見た目(組織)が異なります。
深成岩はゆっくり冷えることで結晶が大きく成長しています。これを等粒状組織と言います。
火山岩は急激に冷えているので、一部を除いて結晶がとても細かいです。これを斑状組織と言います。
斑状組織にある、比較的大きな結晶を斑晶と言います。細かい粒々(ガラスと小さい結晶)を石基と言います。
火成岩はどんな場所でできるの?
火成岩は形成される場所とはずばり、マグマが冷えて固まったところです。
地表まで溢れ出たマグマは溶岩として認識されますが、地下で冷えて固まってできる火成岩も多く存在しています。
地下の広い範囲で形成されている火成岩の塊を岩体と言います。
岩脈 | 地層を斜めに突き破って貫入している。 |
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岩床 | 地層の境界に沿う形で貫入している。 |
底盤(バソリス) | 花こう岩質岩石が大規模に貫入している。 |
※ 和歌山県の串本町で見られる橋杭岩は岩脈が露出してできたものです。
火成岩を構成する鉱物
原子やイオンが規則正しく配列している固体を結晶と言います。
鉱物は基本的にケイ素(Si)と酸素(O)という元素でできています。
※ 希少な鉱物が大きな結晶になったものが宝石です。
人類はまだマントルにたどり着いてはいません(2021年2月現在)。
そのため、マントルがどうなっているのかについて、まだわからないことが多いです。ですが、マントルには宝石が大量に存在しているのではないかと考えられています。マントルには多くのかんらん岩が含まれていますが、かんらん岩はかんらん石(ペリドット)という宝石でできています。かんらん石以外にも、地上の温度と圧力の条件だとなかなか存在できなくてもマントルの温度や圧力の条件だと形成されやすい宝石もあります。
つまり、マントルには宝石がいっぱいあると考えられます。マントルにたどり着くと億万長者になれるかもしれないと考えると、なんだかワクワクしますね。
火成岩の分類
火成岩は2つの要素で分類することができます。
※ SiO2とは二酸化ケイ素のことです。
火成岩は造岩鉱物が集まって構成されています。造岩鉱物には無色、または淡い色の無色鉱物と色がついている有色鉱物があります。
SiO2の量が多い岩石ほど無色鉱物の割合が多くなる傾向があるため、岩石は白っぽくなります。
火成岩の構成している鉱物のうち、有色鉱物の割合を表した数値を色指数と言います。色指数が高いほど黒っぽい岩石です。
火成岩まとめ
- マグマが冷えて固まってできた岩石が火成岩
- マグマの冷え方とSiO2の量によって火成岩が分類される
岩石には過去に噴火した火山の情報がたくさん詰まっています。
その情報を読み取れる能力を高めるために火成岩について学ぶことはとても大切なことです。