学べる地学

地学基礎教室「地形と地層」

風化

うさぎさん
うさぎさん
風化ってなに?
アンモナイト先生
アンモナイト先生
地表にある岩石が自然現象によって時間をかけて細かく砕かれることだよ。

地表にある岩石は風化作用によって長い時間スケールで捉えると、少しずつ砕かれています。これが風化作用です。

※ 岩石が細かく砕かれたものを砕屑物といいます。

風化作用には2種類あり、それぞれ物理的風化(機械的風化)化学的風化という名前です。

風化の種類 説明 発生しやすい地域
物理的風化 温度が変化したり、染み込んだ水が凍結するなどして、岩石が砕かれていく風化作用。岩石自体はしない。 乾燥寒冷地域
化学的風化 雨水や地下水などと岩石が化学反応を起こして、岩石が溶けたり、変化したりする風化作用。岩石は化学反応により変化する。 湿潤温暖地域

※ 化学的風化によって形成されるのがカルスト地形です。山口県の秋吉台などが有名です。石灰岩が雨水によって溶けてできます。

うさぎさん
うさぎさん
修学旅行でよく行くところね。
空気塊くん
空気塊くん
地学教師のテンションだけやたら上がるよ

流れる水の3つの作用

流水には地形を変化させる作用が3つあります。

侵食作用 水の流れによって海底や側面を削ること。
運搬作用 説明水の流れによって砕屑物を運ぶこと。
堆積作用 運搬した砕屑物が水底に堆積すること。

砕屑物は最終的に海底で堆積して、続成作用によって堆積岩になります。

空気塊くん
空気塊くん
水の動きを簡単に言うと、山を削って谷を埋めるようなはたらきと言うことがわかるよ。
うさぎさん
うさぎさん
地球の凸凹をなだらかにしているんだね。
空気塊くん
空気塊くん
形成される具体的な地形を見てみよう

流水により形成される地形

水の3つの作用によって特徴的な地形をいくつか紹介します。

V字谷

説明 強い下方侵食によって、V字の形に削られた谷地形
形成される場所 河川の上流

 

図「V字谷」

扇状地

説明 山から平野部へ河川が出たときに、急激に流速が落ちることで、砂や礫が堆積してできる地形
形成される場所 山のふもと

 

図「扇状地」

三角州

説明 河川に運ばれた堆積物が河口で堆積してできる地形
形成される場所 河口付近

 

図「三角州」
コラム「三角州と平野」

三角州では運ばれてきた粒子がどんどん積み重なるので、条件が整えば新しい陸地がどんどん海の方向に増えていきます。例えば大阪平野は三角州によってどんどん広くなっています。これは大阪が面している海が大阪湾で、水の流れがそんなに早くないので、三角州が形成されやすかったからです。

うさぎさん
うさぎさん
水の流れが地形を作っているんだね

大陸棚

説明 海岸から水深200mくらいまで傾斜の緩やかな平坦面が続く地形
形成される場所 海岸近くの海底

 

アンモナイト先生
アンモナイト先生
大陸棚は前回の氷期の時に陸上の平野部だった場所だよ
図「大陸棚と大陸斜面」

大陸斜面

説明 大陸棚の先端から見られる、深い海底へと続く急激な斜面
形成される場所 大陸棚の先端〜

 

アンモナイト先生
アンモナイト先生
大陸斜面で土砂が地震等で 混濁流となって一気に流れ落ちる現象が見られることがあるよ

ちなみに混濁流によって海底に堆積される特徴的な地層をタービダイトと言います。

図「大陸棚と大陸斜面」

地層

うさぎさん
うさぎさん
地層って何?
アンモナイト先生
アンモナイト先生
地層は海底などで堆積物が積み重なって形成される縞模様の構造物だよ。
うさぎさん
うさぎさん
地層って何を見たらいいのかわからないんだけど・・
アンモナイト先生
アンモナイト先生
地層には過去の情報が詰まっているから、地層を見ることで過去の出来事を読み取ることができるよ。
うさぎさん
うさぎさん
地層ってすごいんだね!

地層は異なる堆積物が層状に積み重なって形成されます。
ちなみに、地層と地層の境目を層理面(地層面)と言います。

アンモナイト先生
アンモナイト先生
問題です!
地層は上と下、どっちが新しい?
うさぎさん
うさぎさん
いきなりだね。
えっと、下から積み重なるからそりゃ下の方が古くて、上の方が新しいんじゃなの
アンモナイト先生
アンモナイト先生
正解!!

地層は必ず下から積み重なるので、地層の逆転がなければ、上の方が新しい時代のものになります。この法則を地層累重の法則と言います。

図「地層累重の法則」
コラム「過去と現在と斉一説」

地質学者は地層から過去の出来事を予想するとき、過去も現在も自然現象は同じように起きていると考えます。この考え方を斉一説といいます。この説はイギリスの地質学者のハットンによって提唱され、ライエルによって広まりました。ライエルは「現在は過去を解く鍵である」という言葉を残しています。この言葉は斉一説を象徴する言葉としてとても有名です。

堆積構造

堆積構造とは地層一枚一枚がどのように堆積したかを観察した時に見られる、特徴的な配列や構造のことです。

空気塊くん
空気塊くん
堆積構造を調べることで、地層形成時にどのような環境であったのかを知る手がかりになるよ

クロスラミナ(斜交葉理)

層理面と斜交する縞模様が特徴の堆積構造
斜交している縞模様を切っている方が上位で、切られている方は下位

図「クロスラミナ」
空気塊くん
空気塊くん
水が流れることでクロスラミナはできるよ

級化構造(級化層理)

1枚の地層の下部から上部に向かって粒径が、だんだん小さいものに変化する堆積構造

図「級化構造」
空気塊くん
空気塊くん
この堆積構造は海底で混濁流などが発生して、同時に粒子が堆積を始めたときに形成されることが多いよ
うさぎさん
うさぎさん
同時に堆積を始めたら大きな粒子が堆積するからこの模様なんだね
空気塊くん
空気塊くん
そういうこと
空気塊くん
空気塊くん
ちなみにこの構造は簡単な実験でも再現できるよ
うさぎさん
うさぎさん
どうやるの?
空気塊くん
空気塊くん
ペットボトルに様々な粒径の砕屑物(泥や砂や礫)と水をいれてよく降るんだ
空気塊くん
空気塊くん
そのあと、ペットボトルを置いておき、しばらくたつと、底の方に級化構造が形成されているよ
うさぎさん
うさぎさん
やってみます!

リプルマーク(漣痕)

水底で形成される波を打ったような形の堆積構造
とがっている方が上位の地層である

図「リプルマーク」
空気塊くん
空気塊くん
水の流れによってできるよ
空気塊くん
空気塊くん
リプルマークを観察したら、当時の水流の方向がわかるよ

ソールマーク(底痕)

水底に堆積した礫などが水に流されることで傷がつき、それを埋めるように次の堆積物が堆積する事でみられる堆積構造
削られている方が下位の層になる。

図「ソールマーク」
ソールマークの形成方法
  1. 水底に礫や貝が堆積する
  2. 礫や貝が水流によって流される
  3. 水底に痕がつく
  4. 痕を埋めるように堆積物が堆積する
GIF「ソールマークの形成」

整合と不整合

地層と地層の接し方には整合と不整合の2種類があります。

空気塊くん
空気塊くん
地層同士のつながり方が整合か不整合化を判断するのは地層を調べるうえでとても大切なことだよ

整合

整合とは、時間的に連続して形成された地層です。

図「整合」
うさぎさん
うさぎさん
なんの面白みもないね
空気塊くん
空気塊くん
そんなことないよ

整合のGIF

GIF「整合の形成」

不整合

不整合とは、地層と地層の間に時間的な繋がりがなく、不連続に接することです。
不整合の面を不整合面といいます。

不整合の形成
  1. 水底で地層が形成
  2. 地面が隆起して陸上に上がり、風化作用を受ける
  3. 地面が沈降して、地層が形成される
  4. 地面が隆起して不整合面が陸上に露出する
不整合1
不整合2
不整合3
不整合4

不整合のGIF

GIF「不整合の形成」
空気塊くん
空気塊くん
受験問題ではよく、この面は整合か不整合か答えよという2択を迫られるよ。
地学のまも
地学のまも
整合か不整合かで聞かれたときの答えは、なぜかほぼ不整合だよ。

地質構造

うさぎさん
うさぎさん
地質構造って何?堆積構造と名前が似ているね。
アンモナイト先生
アンモナイト先生
地層に力が加わって、変形している構造のことだよ。
堆積構造は地層1枚1枚を観察したけど、地質構造は地層全体を捉えるよ。

地質構造には大きく2種類あります。

空気塊くん
空気塊くん
断層と褶曲だよ。

断層

力が加わり、地層が割れたもの

図「力が加わる地層」

褶曲

力が加わり、地層が曲がったもの

図「力が加わる地層」
コラム「石油と褶曲」

私たちの生活を支えるエネルギーとして石油は有名ですが、石油は地面の中から採取します。地面の中のどこにあるかというと褶曲の背斜構造がある場所にあることが多いです。石油は少し軽いので、浮力によって上昇しようとするのですが、背斜構造の石油を通しにくい層にぶつかると、そこに溜まります。これが油田になります。石油を掘り当てたければ地質学の知識は必須です。

うさぎさん
うさぎさん
地学を極めて石油を掘り当てよう!

地層の対比

離れた地域にある地層と地層を比べて、同じ時代の地層であるかを確かめることを地層の対比と言います。

うさぎさん
うさぎさん
地層の対比ってどうやってやるの?
アンモナイト先生
アンモナイト先生
例えば同じ示準化石が見つかったり、同じ火山の噴火の火山灰の層が見つかると、その地層同士は同じ時代に形成されたと考えられるよ

地層の対比に役立つ地層を鍵層と言います。

地形と地層まとめ

  1. 風化作用や水の作用によって地表は絶えず変化している。
  2. 堆積構造を見ることで、堆積した当時の状況を知ることができる。
  3. 地質構造を見ることで、地層にどのような力が加わったのかを知ることができる。
  4. 地形や地層には地球の過去の情報が詰まっていて、見方を知ることが地球の過去を知ることにつながる。
うさぎさん
うさぎさん
現在に残された痕跡から過去の地球の状況を推理するんだね

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