地球表層には十数枚のプレートがあります。今回注目するのはそのプレートの境界です。
プレートは動いているため、プレート境界では様々な現象が発生し、特徴的な地形が形成されます。
プレート境界は3種類あり、それぞれ個性的な特徴があり、その違いを抑えることが大切です。
プレートテクトニクスを説明する上で、プレート境界の説明は超重要ポイントになります。
プレートの境界
地球上には十数枚のプレートがあります。プレート毎に様々な方向に動いているため、プレートの位置関係は次の3つに分かれます。
- プレートとプレートが離れる
- プレートとプレートが近づく
- プレートとプレートがすれ違う
そのため、プレート境界の種類も3種類になります。
3種類のプレート境界
3種類のプレート境界をそれぞれ次のように呼びます。
- プレートとプレートが離れる ⇒ 拡大する境界
- プレートとプレートが近づく ⇒ 収束する境界
- プレートとプレートがすれ違う ⇒ すれ違う境界
それではそれぞれの境界の特徴を見ていきましょう。
拡大する境界
拡大する境界ではプレート同士が離れていくため、境界には穴ができてどんどん広がっていきそうです。でも実際はそうなっていません。
上の画像は拡大する境界を横から見たイラストです。
プレートが離れてできた溝を埋めるように地球内部の物質が上昇してきています。
上昇した地球内部の物質は圧力が下がることでマグマとなり、火山が発生します。そうして、拡大する境界では海嶺と呼ばれる大山脈が形成されます。
「アイスランドと地学」
アイスランドは大西洋北部に位置する島国です。そんなに大きいわけではないのですが、地学と抜群に相性がいい国です。アイスランドでは火山や温泉、ギャオ、間欠泉、オーロラなど地学の現象をたくさん楽しむことができます。機会があれば地学が好きな人なら誰しもが行きたいと思っていると言っても過言ではない国です。
収束する境界
収束する境界では、簡単に言えばプレートとプレートがぶつかります。
ただ、ぶつかり合うプレートの種類が異なると密度が大きい方のプレートが沈み込みます。この場合の収束する境界を特に沈み込み境界といいます。沈み込み境界では海溝という深い溝ができます。
※ 海溝とトラフは同じものですが、海溝の方が深いです。
同じ種類のプレートがぶつかった場合は地面が盛り上がり、大山脈が形成されます。
※ ヒマラヤ山脈は衝突境界により形成されています。
「ヒマラヤ山脈」
ヒマラヤ山脈の標高は8848mで、世界中の地面の中で一番高い場所です。
そんなヒマラヤ山脈は、今なおプレート同士の衝突により高くなり続けています。今後も高くなるとか驚きです。ヒマラヤ山脈はどんどん高くなっているので、時間をさかのぼると低かったと考えられます。実は5000万年前ぐらいは海でした。そのため、ヒマラヤ山脈ではアンモナイトや貝などの海の生物の化石が産出されます。
すれ違う境界
すれ違う境界は海嶺と海嶺に挟まれた場所にあります。
海嶺を形成する拡大する境界は直線状に存在するのではなく、少しギザギザに分布しています。
そのため、海嶺と海嶺の間では上の図のようにプレートがすれ違う境界ができます。
プレートがすれ違う境界にできる特徴的な地形をトランスフォーム断層といいます。
※ トランスフォーム断層の中でも有名なのが、アメリカにあるサンアンドレアス断層です。
プレートの境界まとめ
境界の種類 | プレートの動き | 特徴的な地形 |
拡大する境界 | プレート同士が離れる | 海嶺 |
収束する境界 | プレート同士が近づく | 海溝・大山脈 |
すれ違う境界 | プレート同士がすれ違う | トランスフォーム断層 |