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NEW地学基礎教室「地球の形と大きさ」

地球の大きさ

空気塊くん
空気塊くん
地球でどんな形?
うさぎさん
うさぎさん
もちろん丸いよね
空気塊くん
空気塊くん
正解!
じゃあいつから球体って知っていたと思う?
うさぎさん
うさぎさん
・・・いつだろう??
空気塊くん
空気塊くん
正解は約2400年くらい前だよ
うさぎさん
うさぎさん
!!??

人類と地球

地球の形は真ん丸な球体です。
イメージで言うと、ちょうど夜空に浮かぶお月様みたいな感じです。

画像「地球について」

人類で地球を初めて宇宙から実際に見たのはユーリ・ガガーリンというソ連の宇宙飛行士です。日本では「地球は青かった」という言葉が有名ですね。

※ちなみにユーリ・ガガーリンが宇宙に行ったのは1961年4月12日です。宇宙の残した名言としては、「神は見当たらなかった」という言葉も有名です。

ユーリ・ガガーリンは「地球は青かった」という言葉を残したと言われていますが、「地球は丸かった」という言葉は残していません。おそらく当時の人類からしても、「地球が丸い」ということは当然の事実だったからでしょう。

人類はいつから地球が球形であることに気がついていたのでしょうか?
それは紀元前まで遡ります。

アリストテレスと丸い地球

紀元前330年
ギリシャのアリストテレスが地球が球形であることに気がつきます。
単なる予想ではなくで、科学的に球形であることを証明したことが大きなポイントです。

球形である証拠その1
月食のとき、月に映る影がいつでも丸い形をしている。

球形である証拠その2
水平線の奥から船が陸に向かって近づいてくるとき、必ず上部の帆先から姿が見える。

球形である証拠その3
南北に移動すると、星の高度が変化する。

月食に映る影は地球のシルエットです。何回月食が起きても、影が必ず丸いということは、どんな方向から照らされても、影が丸いということです。どんな方向から照らされても、影が丸くなる形は球形しかありません。よって地球が球形であると考えたのです。控えめに言って天才ですね。

※アリストテレスは哲学者です。プラトンの弟子です。「万学の祖」とも言われています。アレクサンドロス大王の家庭教師もしました。すごい!

地球の正確な形

空気塊くん
空気塊くん
地球の正確な形って知ってる
うさぎさん
うさぎさん
えっ、地球は球体だよね
空気塊くん
空気塊くん
実は少し赤道方向に膨らんでいるんだ

地球は極半径と赤道半径が異なり、赤道方向に若干膨らんだ形をしています。
この形を地球楕円体と言います。

地球は大きい

地球は大きいですよね。
どれくらい大きいか知っていますか?

うさぎさん
うさぎさん
どれくらいなの?

1周約40000㎞です。

※人類が地球を初めて一周したのは約500年前といわれています。マゼランという人物が有名です。

地球の大きさを科学的に初めて計測したのは紀元前230年頃です。計測したのはギリシャのエラトステネスという人物です。地球が球形であることを科学的に説明したアリストテレスより少し後の人物です。

人物「エラトステネス」

※エラトステネスはアレクサンドリアの図書館長を務めていました。2以上の整数の倍数を順に消していき、素数を見つける「エラトステネスの篩」という方法も考案しました。

エラトステネスはどのように地球の大きさを計測したのかを説明します。
南北に位置するアレクサンドリアのほぼ真南にあるシエネという都市では、夏至のときの正午に井戸の底に太陽が映ります。

図「太陽高度が90°の状態」

深い井戸の底に太陽が移るためには太陽高度が90度でなくてはいけません。そのことに気がついたエラトステネスは、同じく夏至の日の正午のアレクサンドリアでの太陽高度も計測します。これがだいたい82.8度でした。つまりアレクサンドリアとシエネでは太陽高度の差が(90-82.8)で、7.2度あります。2つの都市は南北に位置するので太陽高度の差はそのまま、緯度の差になります。

図「太陽高度の差はそのまま緯度の差になる」

※緯度は赤道が0度、極を90度で表します。赤道から南北にどれだけ離れているかの座標を示します。赤道付近は低緯度、極付近は高緯度とも言います。

2地点の緯度の差が7.2度で、地球一周の角度は360度です。
7.2度が50セットあると7.2度×50=360度になります。
つまり2地点の距離×50=地球一周の距離になります。
エラトステネスは数学の知識を使って、地球一周の大きさを計測したのです。

エラトステネス式地球全周測定法

\(\displaystyle地球の全周=\frac{360}{2地点の緯度の差}\times2地点の距離\)

※地球一周の大きさは自宅でも地図と電卓とものさしがあれば計測できます。地図は緯度が記載されている国土地理院が発行しているものがおすすめです。是非やってみてください。

※エラトステネスは2地点の距離を歩いて計測したのと、完全には2地点が南北に位置していなかったので、地球の大きさの計測結果には約13%ぐらいの誤差があったといわれています。科学的に計測できる方法を考案した点に偉大さがあります。

空気塊くん
空気塊くん
アレクサンドリアと、シエネは800kmぐらい離れているよ
うさぎさん
うさぎさん
2000年以上前によく歩いて計測したね
コラム「地球の大きさ測定がもたらしたもの」

地球の大きさを計測することは当時の科学者たちの悲願でした。
月食のときに月に映る地球の影と月の大きさのバランスから月が地球より大体どれくらい小さいかはわかっていました。地球の大きさがわかったことで、月の大きさがわかりました。月の大きさがわかると月までの距離を計算することができます。腕を伸ばして親指を立てて片目を閉じて月を見ると、指の爪と月の大きさが大体同じになります。つまり腕の長さと爪の大きさの比が、月までの距離と月の大きさの比と一緒ということです。月の大きさは計算できているので、月までの距離がわかります。
さらに言うと、月までの距離がわかると太陽までの距離もわかります。半月のとき月には、太陽の光が真横から当たっているはずです。その時の地球から見える太陽の位置の角度を測ると、太陽・月・地球の位置が直角三角形になります。そこから三角法を使ってやることで、太陽までの距離がわかります。
参考「宇宙創成」著:サイモン・シン 新潮社

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